高齢者の過活動膀胱で気を付けたい転倒

MENU

過活動膀胱にかかわる症状

 

過活動膀胱になると、トイレが間に合わない、漏らしてしまうなどの心配からトイレに急ぐことが増えてきます。

 

また、過活動膀胱だと夜間頻尿になることもあります。

 

高齢の方の場合、トイレに行く途中に転んでしまうことがあります。

 

その際に骨折やケガなどをしてしまうこともあります。

 

もしそのような方のそばにいるようでしたら、転倒しないための対策をとりつつ、病院での治療を進めていくといいでしょう。

 

 

 

私たちは膀胱に一定量、尿が溜まることで尿意を覚えます。

 

尿が溜められている時と言うのは、膀胱の筋肉である排尿筋はゆったりと緩んでいる状態です。

 

そして尿が一定量、溜まると、この筋肉は収縮します。

 

この筋肉の収縮が尿意になると言うことです。

 

ところが何らかを原因として、尿がそれほど溜まっていないのに排尿筋が収縮してしまったり、活発に活動してしまうことがあります。

 

それによって引き起こされる、頻尿や強い尿意、それを我慢できないことによる失禁などは、総称して過活動膀胱と呼ばれることもあります。

 


過活動膀胱の原因とは?

 

膀胱が活発に活動する原因には、神経因性のものとそれ以外のものに分類することができます。

 

神経因性は文字通り、神経に障害が見られる場合で、それ以外の場合は、たとえば女性であれば骨盤底筋の筋力低下、男性であれば前立腺肥大による尿道の圧迫が挙げられます。

 

そして性別関係なしに、加齢も原因のひとつです。

 

男性の場合、年齢を重ねることで前立腺肥大の可能性は高くなると言われています。

 

ですから加齢に付け加えて前立腺肥大によって過活動膀胱が引き起こされることは、決して珍しくはありません。

 

過活動膀胱の男性は、そのことを一人で抱え込んでしまうことも多くあります。

 

尿に関しての悩みなんて恥ずかしいと言う思いがあるためです。ですが過活動膀胱の男性の中には、前立腺疾患によって前立腺が肥大していることもあるので、恥ずかしからず病院に相談することが望ましいです。


高齢者の方は過活動膀胱による転倒に気を付けて

 

そして過活動膀胱の男性で気を付けたいのが、転倒です。

 

強い尿意に急かされる形で、失禁をしないためにと急ぐあまり、つい足元が覚束なくなってしまい転倒してしまうと言うことです。

 

転倒と言うのは、年齢が若い人でも大きな怪我につながることがあるアクシデントです。

 

そして年齢が高い人においては、骨が弱くなっていること、筋力が低下していることも多いため、転倒によって寝たきりになってしまう、頭を打って脳血管性疾患を引き起こしてしまうと言うことも起こりやすくなります。

 

特に、過活動膀胱になると夜何回もトイレに起きることもあるので、暗闇の中でトイレに急ぐのは高齢の方にとっては危険だと言えます。

 

 

対策としては、

 

 

 

 

トイレの近くに寝る

 

足元に電気をつけておく

 

トイレの電気はつけっぱなしにする

 

万が一漏らしてもいいように、おねしょシーツを敷いておく

 

おむつを付けて寝てみる

 

寝る前に水分を摂りすぎない

 

足がむくむと夜間頻尿になりやすいので、むくみを解消する

 

 

などがありますので参考にしてください。

 

 

 

過活動膀胱は、然るべき治療を行えば改善することができる病気です。

 

よって転倒して大ごとになる前に、治療をするようにしたほうがいいですね。


関連ページ

男性の過活動膀胱炎 治し方
男性にも女性にも見られる過活動膀胱。頻尿などの症状が出てつらい思いをします。この記事では、主に男性の過活動膀胱の治し方についてまとめました。病院では主に薬による治療を行いますが、膀胱訓練や生活習慣の見直しにより軽減していくこともできます。
男性の過活動膀胱の治療方法 前立腺肥大症などが原因のものも
男性の過活動膀胱の治療方法をまとめました。男性の場合、前立腺肥大症により過活動膀胱になることもありますので、そちらが原因の場合の治療法も書いています。治療は主に薬物療法になりますが、抗コリン薬、抗アンドロゲン薬、α受容体遮断薬などの違いもまとめましたので参考にしてください。
自宅でできる過活動膀胱の治療、自力でやる対策
過活動膀胱の男性が自宅でできる対策をまとめました。膀胱訓練や骨盤底筋トレーニングにより軽い過活動膀胱なら比較的早く改善していくことがあります。病院へ行く前に自力で何とかしてみたいという方も試してくてください。あまり効果がない、または症状がひどい方は病院にかかりながらやるのもいいと思います。
過活動膀胱を完治させたい!治るまでにどのくらいかかる?
過活動膀胱の治療や対策についての記事をまとめました。治療方法には薬、膀胱訓練、骨盤底筋体操、生活習慣の見直しなどがありますが、一つだけではなく組み合わせて根本から治療していくことが大切です。
過活動膀胱の男性の場合の排尿日誌のつけ方
過活動膀胱になるとトイレの回数が多くなり、その割には出る量が少ないなどの症状が起こります。ただ、なんとなく回数が多い、おしっこの量が少ないというのでは、自分の体の変化を知ることや病院での診察でも確実な情報とは言えません。そんな時には、排尿日誌を付けてみることをお勧めします。めんどうな作業になりますが、実態を知り、よくなったのか、悪くなったのかの判断材料にもなりますので、1日でも挑戦してみてください。
男性の過活動膀胱の改善に排尿日誌はつけないといけないの?面倒なんだけど他に代案は?
過活動膀胱の治療や対策についての記事をまとめました。治療方法には薬、膀胱訓練、骨盤底筋体操、生活習慣の見直しなどがありますが、一つだけではなく組み合わせて根本から治療していくことが大切です。
過活動膀胱にいいという低周波治療とは?男性でも使える?
過活動膀胱になり病院へ行っているけれど、なかなか改善されていかない。。。と悩む方も多いです。そんな患者さんに使われているのが、低周波治療です。電気による刺激で骨盤底の筋肉を鍛えて尿漏れや頻尿を改善していく方法です。今回は、この治療法についてまとめましたので参考にしてください。もちろん、男性にも使えますし、効果が見られると言われていますよ。
男性の過活動膀胱の薬が効かない時に使う電気刺激治療とは?どんな効果がある?どこでできる?
過活動膀胱の治療で薬がなかなか効かない場合に電気刺激治療をすることがあります。低周波治療や磁気治療と呼ばれることもありますが、椅子に座って行う治療になります。おいているクリニックは少ないものの、効果が見られる方も多いようで今後広がっていくことが考えられます。
男性の過活動膀胱の民間療法
過活動膀胱の治療や対策についての記事をまとめました。治療方法には薬、膀胱訓練、骨盤底筋体操、生活習慣の見直しなどがありますが、一つだけではなく組み合わせて根本から治療していくことが大切です。
男性の過活動膀胱の男性のリハビリとはどんなもの?
過活動膀胱を改善するためにできるリハビリを紹介します。病院へ行くと薬の他に行動療法をするように言われます。このリハビリもその行動療法のひとつで、骨盤底筋運動と言います。やり方は簡単ですので、効果が出るまで2か月を目安に続けてみてください。
病院や薬、治療費が高いという過活動膀胱の男性に お金をかけずにできる治療法
トイレが近い、急にもよおすなどの症状に困っているけれど、病院に行くと病院代や薬代が高いし。。。と金銭的な面でも悩んでいる方に、自宅でできる対策を紹介します。膀胱訓練や骨盤底筋運動は簡単にできるリハビリですので試してみましょう。ただ、自力で治すことのできない病気の場合もありますのでそんな時には病院へ行くようにしてくださいね。