男性の過活動膀胱とは?前立腺肥大症が原因の場合も
急にガマンできないくらいにオシッコがしたくなったり、1日に10回近くトイレにいったり、寝ているときにオシッコがしたくなったり、ときにトイレが間に合わず漏れることがあることが続くようなら、過活動膀胱という病気にかかっているかもしれません。
過活動膀胱とは、オシッコを蓄える働きがある膀胱が異常になった状態です。
原因としては脳と膀胱を結ぶ神経に異常が起こり、オシッコがどれくらいたまったか、オシッコを出したり、止めるかについての脳と膀胱の信号のやりとりがおかしくなることがあげられます。
また、男性では前立腺という尿道の周りにある組織が大きくなって尿道を圧迫する前立腺肥大症でオシッコが出にくくなった状態が続いた結果、膀胱の筋肉がおかしくなり、ちょっとの刺激でオシッコが出やすくなったりします。
男性の過活動膀胱の治療方法
過活動膀胱の治療方法にはさまざまあります。
最初に行われるのは薬を使った治療です。
薬としては
抗コリン薬
抗アンドロゲン薬
α受容体遮断薬
がよく使われます。
抗コリン薬は神経から出て膀胱を収縮させる働きがある物質アセチルコリンの働きを弱める薬です。
すぐに効果が出る薬ではなく、効き始めるまで1週間から1ヶ月かかることがありますので治療期間は長くなります。
副作用としては、のどが渇きやすくなったり、便秘になったりすることがあります。
抗アンドロゲン薬は男性ホルモンの働きを弱めて肥大した前立腺を小さくする薬です。
副作用としては性欲の衰えなどがあります。
こちらも効果がみられるには時間がかかります。
α受容体遮断薬はアドレナリンという物質の膀胱への働きを抑え、膀胱の筋肉の緊張をとるものです。
副作用としてはめまい、下痢などがあります。
こちらは比較的早めに効果がみられます。
薬でも改善せず、前立腺肥大が原因の場合には手術を行います。
手術としては、尿管に細い内視鏡を入れて肥大した前立腺を削りとったり、尿道に細い管を入れて尿道を広げたり、温熱やレーザーで前立腺の細胞を破壊したりします。
手術した後に一時的にオシッコが出にくくなったり、射精の際に精液が膀胱に流れこむことがあります。
どの治療方法を選ぶかは、それぞれの患者さんの病気の状態やライフスタイルによって変わってきます。
オシッコの悩みなのでなかなか病院にいきづらいですが、いままでとおりの快適な生活を取り戻すためにお医者さんに相談してか活動膀胱かどうかを調べてもらって適切な治療を受けることが薦められます。