心因性の過活動膀胱
若い男性から年配の男性まで、過活動膀胱で困っている方は大勢います。
日本人の8人に1人が過活動膀胱だともいわれているので、結構身近な同僚や仲間も実は・・・ということもあるかもしれません。
そんな過活動膀胱ですが、ストレスなどにより自律神経が乱れることでも起こると言われています。
今回の記事では、こうした心因的な原因で起こる過活動膀胱についてまとめましたので参考にしてください。
過活動膀胱の原因にはどんなものがある?
過活動膀胱は、おしっこが溜まった、トイレに行こう、という信号をうまく脳に伝えられないことで起こります。
また、膀胱自体が固くなり、たくさんのおしっこを貯められないためちょっと貯まっただけでもう満タン、トイレ!と感じてしまうのです。
そんな過活動膀胱の原因ですが、通常以下のようなものがあります。
病気が原因で脳と膀胱の連携がうまくいかない
前立腺肥大症(男性)
年を重ねると、膀胱の伸びが悪くなる
自律神経の乱れ
今回はその原因の中でも、ストレスなどによる自律神経の乱れに係わるものを取り上げます。
自律神経からくる過活動膀胱は若い人に多い
病気による過活動膀胱はどんな世代でもなりますし、前立腺肥大症では加齢とともになる方が増えます。
一方で、自律神経が狂うことで起こる過活動膀胱は若い方がなることが多いようです。
その理由に、パソコンや携帯、スマホなどを持っている若者がほとんどになり、夜中まで起きていたり、家にこもったりする方が増えていることが考えられます。
また、その影響で生活リズムが乱れストレスに悩んだりすることが増えているのではないでしょうか?
ほとんどの若者がSNSを使うようになり、対面でのコミュニケーションが苦手になっているとも聞きますので、学校や会社などでつらい思いをしている方も多いのでしょう。
そういった過度なストレスが自律神経失調症を引き起こします。
もちろん、ベテランの会社員の方にストレスがないとは思えませんので、心因性の過活動膀胱になるのは若者に限ったことではありませんが、割合を考えると若い方の方が多くなるようです。
自律神経失調症で過活動膀胱になるのはどうして?
自律神経とは、なんとなくお分かりの方も多いかと思いますが、自分で意識しなくても生きていくために体を動かしてくれている神経のことを言います。
逆に言うと、体の中で自分で動かそうとしても動かない場所、肺とか心臓とか、胃で物を消化する、汗を出す、おしっこをつくるなんて言うのも自律神経が働いています。
気合いを入れたら心臓が止まってしまうなんてことがあっては大変なので、意思とは関係なく動いています。
自律神経には交感神経と副交感神経があります。
かなり大雑把に言うと、交感神経はストレス、副交感神経はリラックスとなります。
だったらいつも副交感神経が働いているほうがいいかというとそうではなく、バランスが大事です。
私たちがトイレでおしっこを出す時にも、トイレのタイミングでこの副交感神経が働くことで、膀胱が縮こまっておしっこを出します。
しかし、これが狂ってしまうと、おしっこを出す時ではないのに副交感神経が働いてしまい、トイレに行きたくなってしまうのです。
これが、自律神経がおかしくなると、過活動膀胱になる仕組みです。
自律神経失調症を改善!ストレス解消・生活習慣・ブルーライト
では、自律神経を正常に戻して過活動膀胱を改善するにはどうしたらいいのかまとめます。
ストレスが自律神経を乱すことはよく知られていますね。
ですので、ストレスを減らすことが大事です。
といっても、なかなか簡単ではないことも多いですよね。
職場や仕事のストレス、家庭内のストレスなど自分ではどうにもできないことも多いです。
また、気づいていないだけでかなりストレスを感じていることもありますので注意が必要です。
こまめに息抜きする、マインドフルネスや瞑想などでひと時でもストレスから逃れる、思い切って休みを取る、趣味の時間を作るなどできることを続けてみましょう。
また、最近ではストレス以外にもブルーライトが刺激となって自律神経がくるいやすいともいわれています。
ブルーライトはスマートフォンやパソコン画面から発しているライトです。
パソコンの画面に貼ってブルーライトを減らすシートや、ブルーライトを遮るメガネなどもありますので、試してみてはどうでしょうか?
また、ゲームのし過ぎや夜遅くまでスマホをいじっているということはやめてみるのもいい方法です。
リラックスのつもりでゲームやスマホをしていても、実は神経はちゃんと休めていないということになりますので、気をつけましょう。
生活習慣が乱れていると、自律神経がみだれるということも言われていますので、スマホなどの使い過ぎと合わせて気を付けてみてください。
心療内科で相談することも
あまりにストレスがつらく、自分で解消できそうにもない、またストレスによって体の調子が悪いのではないかと思う時には心療内科で相談することもできます。
心療内科は、あるストレスが原因でおなかが痛くなる、食欲がなくなるなどの症状でかかることが多いです。
心因性の過活動膀胱も、ストレスが原因でトイレが近くなるということが起きていますので、自力ではなんともならないという場合、相談してみるといいかもしれません。
以上、若い男性がなりやすい自律神経からの過活動膀胱についてまとめました。
ストレスは自分で解消していくしかありません。
また、体も心も健康であってこそ本当の健康であり、仕事も家庭も充実するのだと考えています。
一生懸命がんばっている方こそ、ストレスを解消してトイレの心配を減らし、安心して毎日を送ってほしいと思います。